これまでの記事で簿記3級の概要や基本的な用語などを解説してきました。
しかし、簿記3級はあくまで試験です。簿記の学習を通して試験に合格し、資格を手に入れることが最大の目標です。
「試験ではどんな内容がでるのかな?」 「最短で合格したい!」
そんな思いをもった皆さんに向けてわかりやすく解説したいと思います。
試験時間と出題構成
簿記3級の試験時間は60分です。思ったほど長くないことから、集中力を切らすことなく取り組める一方で、計算で失敗すると見直しの時間は取れません。
出題の特徴をしっかり把握して、戦略を立てて臨むことがポイントです。
では実際の出題構成はどのようになっているのでしょうか?
出題されるのは大きく分けると次の3問です。
- 第1問 仕訳の問題15問
- 第2問 勘定の締切・補助簿・用語の問題2問
- 第3問 決算整理後残高試算表・精算表・貸借対照表と損益計算書の問題1問
時間配分
試験時間の60分をどう使うかが合格のカギとなります。
まず、おすすめの解く順番と時間配分は次の通りです。
第1問(15分)→ 第3問(25分)→ 第2問(20分)
どうしてこの配分になるのかは次を見ればわかります。
合格ラインと大問別配点
簿記3級の合格点は70点です。この70点を超えるためには大問別にどのくらいの点数が取れるのか知りたいですよね。
配点は次の通りです。
第1問 45点【3点×15問】
第2問 20点【(1)10点・(2)10点 *要素ごとに2~3点】
第3問 35点【*要素ごとに2~3点】
このように第1問と第3問の配点が大きいのでこの2つを重点的に勉強しましょう。
合格の秘訣
先にも書きましたが、第1問と第3問の配点は大きいです。全体として第1問で42点以上、第3問で30点以上確実に取ることが最大の秘訣です。
それでは、大問別に解説します。
【第1問】
第1問は仕訳の問題が15問出ます。一番簡単な問題なので確実に取りましょう。計算問題もそれほど難しくはありません。問われるのは主に、書き方です。
「この取引をした際には、どの勘定科目を使って、借方・貸方(つまり左右)のどちらに書くかわかりますか?」
といったことが問われます。
【第2問】
第2問は小問で2問編成になっています。出題内容はかなり流動的ですが、問われていること自体が難しい訳ではありません。
ただし、勘定の締切や補助簿は学習の際に手薄になりがちで、参考書にとっては後回しになっていることもよくあります。
第1問と第3問の学習を優先して、本番までに10点ほど取れたらいいなと思って勉強してください。
【第3問】
第3問は簿記としても非常に重要になってくる資料の作成です。1年の総まとめをする資料になります。
ただ、全体で35点にはなりますが、もちろん部分点があります。決算整理事項などが10個前後書いてあり、それをもとに表を作成する問題です。
はじめはなかなか難しいですがパズルのように埋めていけるので楽しい部分もあります。
まとめ
簿記3級では第1問と第3問が勝負のカギとなります!
おすすめした時間配分などを参考にメリハリをつけた勉強をしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。